2020.04.23 01:21コロナ禍に見る意思決定の課題 2「コロナ禍に見る意思決定の課題」1の続きです。意思決定の目的やゴールをある程度明確にする必要があります。何がゴールであるか明確でない場合は議論が発散しやすくなり、その結果生まれた行動の解釈もしづらくなります。もちろん世界的なパンデミックであり、不確定要素も多く、さらに国際的な影響を強く受けますが、その一方で国内のことは自分たちで決めることができます。防疫の「結果」をどこに設定するのか 前の記事で述べた「医療崩壊を起こさないこと」がゴールであるならば、医療崩壊の定義が必要でした。定量的である必要はありませんが、詳細である必要はあります。そうであってはじめて具体的な行動についての議論が可能になります。また、「どれくらい減ったら日常に戻れるのか」を...
2020.04.23 00:19コロナ禍に見る意思決定の課題 1「検査数増やすかどうか」問題新型コロナウイルスの発生からしばらくの間、2月、3月の日本の話題は「感染疑いのある人、ない人問わず検査の数を増やすべきかどうか」でした。 3月下旬からの爆発的な患者数の増加、そして緊急事態宣言の発令に伴い少し収まりましたが、「熱があるのに検査を受けられない」というような真偽不明のニュースはいまでもSNSに上がることがあります。 また、民間の高いニーズに対して、診断キットを売り出そうとする動きもあります。 直近では、楽天が企業向け診断キットを売り出しました。 自宅にいる人が増えているからか、この間さまざまな意見が飛び交いました。どちらが優勢かを論じても仕方がありませんが、一方で、2月当初から今に...
2020.04.11 11:35EBPMにおける政策効果の検証課題内閣府では、EBPM(エビデンスに基づく政策立案)という取り組みを去年から実施しています。合理的根拠に基づき、かつ効果を測定できる政策立案を行うことを目的としています。https://www.cao.go.jp/others/kichou/ebpm/ebpm.htmlEBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング。証拠に基づく政策立案)とは、政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化したうえで合理的根拠(エビデンス)に基づくものとすることです。 政策効果の測定に重要な関連を持つ情報や統計等のデータを活用したEBPMの推進は、政策の有効性を高め、国民の行政への信頼確保に資するものです。具体的に何をするかといえば、政策によっ...