2020.04.30 09:06データ分析:分業体制に潜む問題と対策 2以下はデータ分析:分業体制に潜む問題と対策 1 の続きです。3.マネージャ マネージャはプロジェクトに対して責任を負うマネージャは営業から納品までのプロジェクト管理を主に担当します。分析経験や顧客折衝経験の長い管理職が担当することが多いです。分析プロジェクトでは、データや分析の不備、顧客コミュニケーション、メンバーの管理などさまざまな問題が起き得ますが、それらに対して責任を負い、適切な対応を取ることが求められます。 一方、マネージャは分析そのものには関わらない一方、マネージャは多くの場合複数のプロジェクトを兼任するため、特定の分析に時間を割けません。営業フェーズからスタートまでは密に関わりますが、分析自体には関与せず、分析者から...
2020.04.29 06:41データ分析:分業体制に潜む問題と対策 1データ分析は時として大人数のチームになることがあります。特に専業の会社に発注して行うデータ分析プロジェクトが該当しますが、大規模なプロジェクトでなくても、顧客への説明や案件管理を行う人実際にデータ分析を行う人に分かれて進行している現場も多いのではないでしょうか。それぞれ、さらにもう一段階分離し、 1.分析補助者:データの前処理、集計、報告書作成補助2.分析者:分析設計および実施、報告書作成3.マネージャ:プロジェクト管理、品質管理や顧客説明責任4.顧客担当営業:リード獲得、受注および契約管理のような役割分担になることもあります。 加えて、特定業界や商品の知識を補うコンサルタントや、データの不明点に回答するデータ提供元会社などの第三者...
2020.04.27 23:42データを可視化する目的と観点データは資源であるとか、産業の原油である、ということは以前からよく言われます。 大きな可能性はあるものの、そのままの形では使えず、利用目的に合わせて探し出し、掘り出し、精製する必要がある、ということがこの例えで言われていることでしょう。 確かに、何らかのデータを使おうとする場合は、どんな質のデータがどれだけあるか、利用に耐えるかなど、様々な角度から検討する必要があります。 そこで、まずデータを可視化して見て、出てきたいろいろな仮説や疑問点について深掘りする、というが一般的なデータ利活用の進め方です。 可視化の際も目的を置く必要がある 一方、まず可視化とはいえども、「なぜそのデータを見るのか」という目的はおろ...
2020.04.24 09:25現場の「勘」「経験」がデータ分析を助ける3つの理由「勘」と「経験」を代替するデータ分析、という触れ込みは未だに目につきます。 しかし、勘と経験は本来データ分析の業務で大きな助けになるものです。対象についての知識や経験がないときに統計学の知識を正しく適用することはできません。 統計学はあくまでツールであり、ツールを正しく活用するためには、それを適用する対象分野の知識が不可欠だからです。 【関連記事】データ分析の実務が本質的に属人的である、その3つの理由 そして、ある程度データ分析の経験のある人なら、これは間違いであるとわかっていることだと思います。
2020.04.16 10:27「データに基づく意思決定」においてどんなデータが求められるかデータに基づく意思決定ということが言われています。 内閣府で進めているEBPMのような取り組みや、民間企業での可視化プロジェクトなども広い意味でその一部と考えています。データに基づく意思決定を行いたい理由は組織や課題により様々です。一方で、それによって何を得ようとしているかはある程度共通していると考えています。「データに基づく意思決定」のメリットは、おおむね以下の3点に集約されるのではないでしょうか。 ・意思決定を参加型にする・意思決定に客観的な根拠がある ・意思決定のプロセスを透明にする一方で、当然のことながら「データを使ってロジックを組み立てている」ことがただちにこのような 意思決定を導くわけではありません。むしろ、デ...
2020.04.13 02:39データ分析の実務が本質的に属人的である、その3つの理由前記事「データ分析はサイエンスかアートか」で検討しましたが、データ分析には確かに属人的、またはアート的な側面があります。しかし、どのような分析をするにしても、データの背景にある現実を経験し、解釈しなければできない、というのであれば、そもそもデータ分析者とは何の専門家なのでしょうか。
2020.04.10 06:05簡単にできるデータ利活用の本当の最初の一歩データ利活用というと、大げさな話だと思いがちです。特に最近では、データ利活用の本も多く出ており、自分がどの本を選ぶべきか迷ってしまうでしょう。また、ネットで調べると、日本のデータ利活用とは、という大きな課題の話が多く出てきます。調べたり学んだりするのが得意な人ほど、「何から始めればよいか」と疲れてしまうかもしれません。そこで、この記事では気軽にデータ利活用を始める方法として、データ分析の簡単な例を出してみます。簡単なデータ分析以下の手順で進めてください。 1.いま一番関心のある数字を日単位で出してみる 日ごとの売上やサイト訪問数などです。 なければ、Googleトレンド等で関心のあるキーワードの検索数でもよいかもしれません。注意...
2020.04.09 06:46データ分析人材を教育するということ定義のない「職業」 今の時代、データ分析スキルを人に教える機会が増えていると思います。 その際の教え方としては、「こういう場合にこの手法が有効」というように、手法やスキルベースで教えるケースが多いと思います。 その際は、サンプル課題を使い、こういう手法を使ってこうするのが良い、というような形になります。現在主流の分析教材の多くはこの形式だと思います。しかし一方で、教育によってデータ分析専門の人材を育てようとする場合は、その教え方では不十分であることもまた確かです。手法こそ一通り教えたものの、 何をどう使うか、適切なタイミングで判断するという重要なことはなかなか教えきれず、悩むことも多いのではないでしょうか。&...
2020.04.09 02:39データ分析とは「サイエンス」か「アート」かアメリカの大学院でリサーチアシスタントを始めたころ、指導教授からこんな意味のことを言われたことがあります。 「データアナリシスはサイエンスでなくアートだから、好きなようにやれ」なかなか思い切ったことを仰るなあと、いまでも忘れずに覚えています。 一方で、当時は経済学が専門であったため、そのことについて深く考えることはありませんでした。経済学は学問ではありますが、現実の現象を解釈する「観点や切り口」の違いによりさまざまな理論があり得る世界です。「現実のどの部分を切り取ってどう定式化するか」という意味では、経済理論は画家や建築家の世界と同じようなレベルでアートかもしれず、そこに矛盾を感じることはあまりありませんでし...
2020.03.13 01:07データ分析によって「当たり前の結果」が出てくる理由いまはデータマイニングや予測の全盛期です。AIによる予測やデータマイニングの結果がしばしば一般向けのニュースになり、様々な人に読まれています。まさにAIブームが到来しています。ただ一方で、マイニングやパターン解析などのデータ分析に関わった経験のある人なら、だれでもこの壁に突き当たった経験があるのではないでしょうか。「当たり前の結果しか出てこない」これもケースバイケースで、「とりあえずやってみた」ということであれば、むしろ当たり前の結果が出たほうが良いでしょう。誰もが納得する常識的な解が出たということは、つまり正しい手法で正しくデータを扱っているということです。特に、話題作りとして結果を発表する場合など、むしろ常識的な解が出るほうが安心感を持ってもらえま...